男性の育児休業(以下、育休)について書いていこうと思うのですが…
にゃん太さん、男性の育休ってどんなイメージがありますか?
イメージニャ?
…育休自体、女性が取るものってイメージが強くて、男性が取るものじゃない感じがするニャ
そんなイメージ、少なからずありますよね。
そもそも「子育て=ママの役割」といった旧態然とした考え方が、その根底にあるようにも思います。
僕が育った家庭もそんな感じでした。
父は出張が多い仕事だったので、子育ては母がすべてひとりで担っていましたから。
でも、ご主人は育休取ったニャ
えぇ、取りました。
なんで取ったニャ?
理由はいろいろあるんですが、一番は妻の体調ですね。
妊娠初期からつわり(悪性悪阻[アクセイオソ])がひどく、妊娠中期には切迫流産で一時入院し、退院後も出産まで切迫早産のため在宅療養と、妊娠期間全域を通してほぼ寝たきり生活を送っていたんです。
知ってるニャ、ずっと寝てたニャ
その状態で子どもを産んだあと、僕が仕事に行っている間の子育てを妻に任せるのはあまりにも無責任に思えたんです。
だから取ったニャ?
そうなんですけど、実際はかなり悩みました。
なんでニャ、育休取れば済む話ニャ
もちろん、男性も育休を取れることは知ってましたよ。
でも、うちの職場で取ってる男性なんて、過去にひとりもいなかったんです。
それに世間体とかも…
…ちっちゃいニャ
人間にはいろいろあるんです。
でも、育休を取ろうかどうか悩んでいたときに色々調べたのですが、男性育休の現状と男性育休に対する社会的な認識の変化を知ることが、自分の背中を押してくれました。
今回はそのことを記事にして共有することで、当時の僕と同じように育休を取ろうかどうかで悩んでいる男性の力になれればと思います。
*注*
僕が育休を取ろうかどうかに悩んでいるときに調べた内容では情報が古いので、この記事では似たような内容でアップデートされたものを紹介します。
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男性育児休業取得率の推移
では、さっそくですがにゃん太さんに問題です。
平成29年度の男性の育休取得率は何%だったでしょう?
いきなり問題きたニャ。
取ってるイメージないから…1%以下ニャ?
ぶっぶー。
厚生労働省が発表している「平成29年度雇用均等基本調査」によると、平成29年度の男性の育休取得率は5.14%でした。
…ハズレたけど、やっぱり少ないニャ。
これでも伸びてきているんですよ?
平成8年度の調査結果では0.12%だったんですから、この20年ちょっとで男性の育休取得率は40倍以上になったわけです。
そう考えるとすごく増えた気がしてくるニャ
そして国としては2020年までに男性の育休取得率を13%にすることを目標に掲げています。
達成できそうニャ?
うーん…
伸びてはきてるんですが、どうでしょうね。
話を平成29年度の調査結果(男性育休取得率:5.14%)に戻しますが、これってざっくりいえば調査期間中に育休を取得することができる男性のうち、20人にひとり以上が育休を実際に取得しているということなんです。
ぇ?そんなに取ってるニャ?
自分が働いているところだけで判断すると、この調査結果との乖離を感じる人って僕も含めてですが意外にいるんじゃないですかね。
でも社会全体でみれば確実に、男性が育休を取得するという選択肢を選び、実際に育休を取得する人の割合は増えてきているんです。
国も男性の育休取得率の向上を図っているし、男性が育休を取ることが特別なことじゃなくなってきているニャ
そうですね、僕もこの調査結果からそんな印象を持ちました。
このことに気づけたことは、男性が育休を取ることに対する世間体を気にして悩んでいた当時の僕にとっては大きかったですね。
なので「うちの会社で男性が育休取った実績ないから」とか「男性が育休取るなんて恥ずかしいことなんじゃ…」とか思って育休を取ることを悩んでいる人がいるなら、その悩みは案外、自分の周りの世界だけの話かもしれませんよ?
時代とともに社会は変わってきていることを、この調査結果から感じてもらいたいです。
…ただ、水をさすようですが、女性の育休取得率は83.2%(平成29年度)だったんですけどね。
差がすごいニャ!
ある企業で男性に一ヶ月以上の育児休業取得を義務化
義務化ニャ?そんな企業あるニャ??
このニュースを初めて聞いた時、ホントびっくりしました。
それも「積水ハウス株式会社」という多くの人が名前を知っている大企業の発表なので、さらにびっくり。
参考:「男性社員1ヵ月以上の育児休業完全取得」を宣言 - 積水ハウス
でも義務化ってどうニャ?
育休って義務で取るものニャ?
そこは賛否分かれるところだと思います。
僕としても個人的に思うところはあるのですが、今回の記事の論旨から外れるので義務化が妥当かどうかは横に置いておきますね。
でもこのニュースを聞いて、確実に男性が育休を取ることに対する社会的な認識が変わってきたなっていうのを実感しました。
そういうもんニャ?
だってそう思いませんか?
「男性が育休を取ることを義務化する」というニュース、義務化についての賛否はあるものの、「男性社員の育休を会社として推奨する姿勢」は「いいこと」として報道されています。
つまり「男性が育休を取ること」は「いいこと」と考える人が多くなったから、積水ハウス株式会社の取り組みが「いいこと」として報道されているわけです。
実際、今回の積水ハウス株式会社の取り組みは、企業ブランド強化としても活用されているようですから。
じゃぁ、ご主人も復職したら「うちの職場も男性の育児休業取得を義務化にしましょう!」って提案するニャ!
…それはさすがにしません。
根性なしニャ
でも、僕が今回育休を取ったことで「男性も育児休業を取った実績のある職場」になったわけです。
それがどうしたニャ?
今後、うちの職場が仮に求人募集を行う場合、福利厚生で「男性も育児休業を取った実績がありますよ」ってアピールできるわけです。
つまり給料やボーナスの上乗せみたいに費用を余計にかける必要なしに、もともとある制度を普通に使うことができるということを伝えるだけで、いまの時代ではそれがその職場のメリットになるということです。
でも、これから子どもを授かりたいと思いっている男性限定ニャ
そうでもないと思いますよ。
「男性も育休を取れる職場」ということは「職員の家族や家庭・育児環境も大切にする職場」なんだと連想させることができます。
…積水ハウスと似たような感じニャ
男性職員が育児休業を取るということは、職場のブランド力アップにつながるというわけです。
育休取得を認めた職場にもメリットありそうニャ
まとめ
この記事で紹介させいていただいた「男性の育児休業取得率の推移」「積水ハウス株式会社の取り組み」から僕が伝えたいことは、
- 男性が育休を取ることは、そんなに珍しいことでじゃなくなってきている
- 男性が育休を取ることが、職場のブランド価値を上げる可能性がある
ということです。
国も男性の育休取得を推奨してるニャ
そうですね。
社会全体として、男性が育休を取ることに対する意識が変わってきているのは確かです。
いま配偶者が妊娠中の方はもちろんですが、今後子どもを授かりたいと考えている人やすでに子ども(1歳未満)がいる人も、この記事を読むことで男性の育休取得につて考えるキッカケにしてもらえればと思います。
時代は変わってきているニャ
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